議会の日々

過密慢性化の特別支援学校~視察メモ

先日、県立特別支援学校の現状と課題について現場のお話を伺ってきました。

特別支援学校は子どもの特性に応じた専門性の高い教育を受けられることから近年在籍者が急増していて、全国的に教室不足の問題が起きています。

現場を見せて頂いたのはさいたま市在住の子どもたちも多く通う県立浦和特別支援学校。小学部から高等部までの児童生徒の数は260人と在籍適正規模の2倍で、教職員も125人いる大所帯。校舎の面積からすると常に過密状態にある学校です。

通学区域に美園エリアを有するので、今後も在籍数は増える見込みとのこと。校舎内は視聴覚室や図書室、自立活動室などほとんどの特別教室をつぶして通常教室に転用していました。機材が並ぶ廊下。職員室の机は壁すれすれの鮨詰め状態。このコロナ下で先生方の緊張感もいかばかりか。

子どもたちの元気な姿がせめてもの救いでしたが、だからといってこのまま放置しておいてよい問題ではありませんでした。

文科省は来春をめどに、特別支援学校に対しても「設置基準」=校舎や運動場の面積や設備などの必要最低限の基準 を定める方針です。
これにより既存校の増改築に対して国の補助金なども増えるでしょう。しかし、この学校はもう敷地スペースは使い果たした感があります。

県教育局は生徒数の減少によって統廃合の進む県立高校を特別支援学校に〝衣替え〟をして対策していますが、これも県北地域など限定的です。県南エリア特にさいたま市域はまだ生徒数は高止まりで県立高の利用は難しい。土地や資金面確保など難しい課題も抱えるものの、特別支援学校に通う子どもたちの安全な学校生活と学びの保障のためには、学校の新設も必要なのではないかと強く感じました。

【~視察メモ②】

少子化の中でも在籍希望者の増加が続く県立特別支援学校。
一方のさいたま市は、市立小中学校への特別支援学級の設置に力を入れています。設置校数は令和2年度で
小学校100校/104校中
中学校56校/57校中(市浦和を除く)

と9割を超えました。3年度中に100%設置を目指します。
それでも、特別支援学校が選択される理由はどこにあるのでしょうか。

ひとつに、地域の学校に支援級の設置を急いだものの、指導の専門性や校内環境整備が追い付いていない点があろうかと思います。
その点を市教委に聞くと「狭い教室はパーティションで仕切って使っています。いつしか子どもの数は減少しますから。施設に手をつけることはありません」との答えが返ってきました。
突然の電話問い合わせだとしても、よくぞそこまでサラリと言うなと思いました。これが本音でしょうか。
支援級担任となった先生方の専門的指導力については、特別支援教育法(免許状)の認定講習などを通して専門性向上に努めているとのこと。

地域の学校に安心して通える条件が整っていなければ、手厚い指導を受けられる特別支援学校を選びますよね。
さいたま市が特別支援教育を当事者目線でもっと充実させるには、まずこのあたりから改善していくべきと考えます。
議会でも取り上げていきたいと思います。